イラストレーターではスパイラルツールを使えば簡単に渦巻き模様を作ることができます。
しかし、渦巻きの大きさやカーブの具合を数値で指定する場合、「セグメント」や「円周に近づく比率」など聞きなれない言葉があり、やや混乱します。
ということで今回は「イラストレーターで渦巻きが簡単に作れる!スパイラルツールの使い方」をご紹介します。
渦巻きを作る
では早速、スパイラルツールで渦巻きを作っていきましょう!
スパイラルツールに切り替える
直線ツールを長押しすると、他のツールに切り替えられることができるので「スパイラルツール」に切り替えます。
※CC2019ではデフォルトで直線ツールが表示されていないので、ツールバーのカスタムで追加します。
ドラッグして配置
ツールを切り替えれば、画面をドラッグすることで渦巻きを作ることができます。
ドラッグしながら調節するという最強の方法があるのですが、まずは数値の設定の説明をします。
数値を指定して作成
アートボード上をクリックし、ダイアログから数値を指定して作成すると、渦巻きを調整することができます。
設定できる数値はそれぞれ関連性があり、やや複雑なので、どこかの数値を変えたら合わせて他の数値を変えないと変化しない場合があります。色々触ってみるのが一番でしょう。
半径
ここの数値は渦巻きの大きさです。入力した値が大きければ、比例して渦巻きも大きくなります。
円周に近づく比率
公式リファレンスでは「1つ前のスパイラルに近づく比率を指定します。」と記述があります。
スパイラルツールは1/4の円周を1セグメントとして、その集まりで渦巻きが作られています。
例えば、半径100px・円周に近づく比率を90%で作った場合、最初の1/4の半径は100px、次の1/4は90pxと、1/4半径ごとに指定した比率の値になります。
※100%の場合はセグメントごとに減らないことになるので、ただの円になります。
比率の数値が低いとセグメントごとの変化が大きくなるので渦巻きは急激に丸くなり、逆に数値が高いと緩やかに丸くなっていきます。
上の特性のため、比率の数値を10%などにすると100pxの半径の場合は100px→10pxという具合に減っていくのでセグメント数は2が限界です。それ以上増やす場合には半径を大きするか、比率を大きくするしかありません。
セグメント数
上でも少し説明をしましたが、セグメントは1/4の円周のことを指します。それを何個つくるかがセグメント数です。簡単に言うと、セグメント数が多いほど渦が増えます。
しかし、半径や比率の数値によってはセグメント数に限界があるので、増やしても効果がない場合は半径を大きくしたり、比率を増やしたりしましょう。
スタイル
スパイラルの方向を選ぶことができます。ここら辺はお好みでどうぞ!
色々な渦巻きをつくる
渦がたくさんの渦巻き
比率を高めに設定してセグメント数を増やすと、たくさんのぐるぐるがある渦を作ることができます。そのぶん緩急はなく円に近い状態で中央に向かっていきます。
左の渦巻き
- 半径 … 200px
- 円周に近づく比率 … 90%
- セグメント数 … 30
右の渦巻き
- 半径 … 200px
- 円周に近づく比率 … 99%
- セグメント数 … 400
緩急が激しい渦巻き
真ん中に向かっていく間隔の緩急が大きい渦巻きをつくるには円周に近づく比率をさげます。こちらの特徴としてはあまり多くのセグメントを設定することができません。
左の渦巻き
- 半径 … 200px
- 円周に近づく比率 … 70%
- セグメント数 … 14
右の渦巻き
- 半径 … 200px
- 円周に近づく比率 … 80%
- セグメント数 … 20
いかがでしたか?スパイラルツールはなんとなくわかりましたか?
比率だなんだとややこしい部分がありますが、イラストレーターはやりなおしが利くツールなので実際に色々な渦巻きを作ってみるのが、理解するのに一番の近道だと思います!
均等間隔の渦巻きの作り方の記事も書いたのでよかったらぜひ!
ドラッグしながら調整する方法
この記事を書き終えた後に気づいたのですが、スパイラルツールではドラッグで配置するときに調整することができました。
変化の具合を見ながら作成することができるので、この方法が最強におすすめです。慣れるのに少し時間がかかる…かも…?
ドラッグ中に↑または↓
セグメントの数を増やしたり減らしたりできます。
ドラッグ中にcommand(Ctrl)キー
円周に近づく比率を増やしたり減らしたりできます。
ドラッグ中にoption(alt)キー
渦を増やしながら大きくしたり小さくしたりできます。
スペースキー
渦の状態を保ったまま移動させることができます。
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